medical insurance

えん下訓練の問題点

私は医療職に就いています。

職業柄、現在の医療保険制度における問題点を挙げさせていただきます。

現在の医療保険制度には、いくつかの課題がありますが、中でも一番の課題と考えるのが、えん下訓練への診療報酬です。

えん下訓練の必要な方は高齢者に多くみられます。

脳卒中や肺炎を発症することで、えん下機能が低下し、食事を摂取する際に、むせや咳き込みが生じて、さらに肺炎を繰り返すリスクにつながります。

これらの患者さんが今後も安全に食事を摂取することができるよう、言語聴覚士が訓練に当たります。

医師の指示を受けて、えん下機能を評価し、適切な食事形態や訓練方法を検討しています。

しかし、今の保険制度では、えん下訓練を実施することができるのは、脳卒中などの疾患に限っており、肺炎の患者さんには実施することができません。

私の経験上、えん下訓練の必要な患者さんは、脳卒中の患者さんももちろんのこと、肺炎後の患者さんにも多く見受けられると感じています。

そして、食事が取れなくなったら、患者さんやご家族は、胃ろうを作るかあるいは延命をせずに人生の最期を迎えるか、いずれかの選択肢を決めることを余儀なくされます。

世論では、胃ろうを作ることを選ばなくなったように感じます。

肺炎になって、えん下機能の低下から食事を摂取することが難しくなるという、人生のターニングポイントで、えん下訓練もせずに、胃ろうを作るかどうかを決心しなければならないという葛藤が生じています。

この課題については、4月の診療報酬改定で見直されるかもしれませんが、医療においての大きな問題点であると思います。